軍艦「高雄」:その3

2015年8月7日

幕府軍艦「高雄」

撃沈の悲劇

軍艦「高雄」:その3

  榎本武揚艦隊所属の軍艦「高雄」は、田野畑の沖で機関の故障からマストに帆を掲げて帆走していました。土方歳三らの乗る軍艦「回天」らとともに宮古湾で新 政府軍旗艦「甲鉄」を奇襲の後、新政府軍艦隊に見つかり、北からは政府軍「春日」、南からは同じく「甲鉄」「陽春」が追ってくる。田野畑の沖で逃げ道を 失った「高雄」。そして意を決した「高雄」は羅賀の浜に向け直進すると、岩礁に乗り上げたのです。

 「高雄」艦長古川節蔵はこの三艦に囲まれては逃げる術なしと判断、自沈を決意したのでした。座礁すると総員退去を命じ、「高雄」を捨て艦長以下96名の乗員は上陸します。その中にはフランス軍人のコラッシュ少尉の姿もありました。

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