高さ200ｍの断崖が連なる
一生に一度は訪れたい海のアルプス

　高さ200ｍの断崖に、ふしぎな形をした大小さまざまな岩や洞窟。

　ダイナミックな海岸線が約８㎞にわたって続いています。

　新緑のさわやかな春、ときにやませにかすむ夏の海、紅葉が彩る秋、そして水墨画のような雪景色…。

　いつ見てもひとつとして同じ表情のない北山崎は、（公財）日本交通公社による全国観光資源評価「自然資源　海岸・岬の部」で、最高ランクの特Ａ級に格付けされた景勝地です。

　最も高いところから見渡せる第１展望台へは、駐車場から段差がなく、車いすやベビーカーでも移動できます。

　階段を降りれば、さらに迫力ある岩肌に近づける第２展望台、森林浴が心地よい第３展望台へ。

　また、第１展望台からの階段736段を最後まで下りれば、海面と同じ高さから断崖を見上げることもできます。

　50階建てのビルほどもある高さを振り仰ぐ絶景は、歩いた人だけが見られる特権です。

　北山崎の造形美を形づくっているのは、今から約1億2千万年前の前期白亜紀、まだ恐竜が歩きまわっていた頃の火山活動でできた溶岩や火山岩です。

　約100万年前までは海の底だった岩盤が、少しずつ時間をかけて持ち上がったのが、北山崎や鵜の巣断崖を含む田野畑村の海成段丘です。

　断崖の上に広がるなだらかな高地には、広大さと涼しさを生かした牧野がひらかれ、乳牛やあい鴨の飼育が行われています。